旅行を計画するとき、行き先以外で気になるのが「いつ旅行するか」。同じ旅行先でもシーズンによって宿泊費用や交通費は異なります。できる限り安く旅行するために「旅行が安くなる時期はいつ?」「シーズンの他に旅行の費用を安くする方法はある?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、国内旅行が安い時期はいつなのかを紹介するとともに、シーズン選び以外でも旅行の費用を安く抑える方法を紹介します。
目次
同じ旅行先でもシーズンによって宿泊施設の価格や航空券、新幹線、特急のチケット、レンタカーなどの料金が高くなったり低くなったりします。特に旅行の料金に影響するのが「旅行者の数」です。
旅行者が多い時期は「オンシーズン」や「繁忙期」と呼ばれ、宿泊料金や交通費が高くなります。多少値段を上げても需要が高く、ホテルの部屋や航空機、電車の座席もたくさんの予約が見込めることが理由です。
旅行者が比較的少なくなる時期は「オフシーズン」や「閑散期」と呼ばれ、旅行の代金が安くなります。オフシーズンはホテルの部屋や航空機、新幹線などの座席に空室・空席が発生しやすくなります。ホテルや航空券、新幹線など部屋や座席に限りがあるサービスは、空室・空席があると利益率が下がってしまいます。価格を下げても空室や空席を減らした方がよいため、オフシーズンはツアーや部屋代などが安くなることが多いのです。
国内旅行の価格が高くなる時期は「休みの人が多い時期」と「季節・地域特性」の2つがあります。まず、次のように休みの人が多くなる大型連休や長期休暇のシーズンは、旅行代金が高くなる傾向にあります。
次のような季節・地域特性によっても旅行者が変動します。季節や地域ごとの特別なシーズンには旅行者が増えるため、旅行代金が高くなります。
国内旅行の価格が安くなる時期は、「休日が少ない時期」や「旅行しにくい時期」です。一般的には次の時期に旅行が安くなる傾向にあります。
1月中旬から2月初めは年末年始や冬休みが終わって仕事や学校が始まる時期です。仕事や学校を休める人が少なく、1年でもっとも寒い時期となるため旅行をする人が減ります。
3月に旅行業界(ホテル、旅行会社、航空会社)は決算期を迎えます。そのため、春休み前の2月から3月あたりにかけて、売り上げを少しでも伸ばそうと格安料金や決算セールを打ち出す場合があります。特に旅行会社のパッケージツアーは、オンシーズンと比べて破格の値段で出回る可能性が高くなっています。
4月中旬からゴールデンウィーク前までは、ちょうど新学期や新年度が始まる時期です。新生活がスタートする人も多く、休みを取りにくいため旅行者が減ります。
5月中旬から6月下旬は、旅行需要が特に高いゴールデンウィークが終わってから夏休み前にあたる時期です。さらに日本全国で梅雨に入る地域が徐々に増える季節でもあるため、旅行者が減少します。ホテルや旅行会社では、予約数に応じてお得になるキャンペーンやプランを出すことが多い傾向にあります。
12月上旬は秋の紅葉シーズンが終わる時期です。年末に向けて忙しくなる時期でもあるため、旅行需要が縮小して料金もいったん安くなるといえます。
国内旅行で人気のエリア別に、旅行代金の傾向をまとめました。
北海道は夏の避暑地として、冬にはスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しむスポットとして人気があります。年末年始を除く12月から2月初めは一般的に旅行のオフシーズンですが、北海道ではオンシーズンとなるため注意が必要です。
旅行先が北海道の場合、安いとされる時期は春休み終了後からゴールデンウィークまでの3月下旬から4月下旬、5月上旬から6月、紅葉シーズン後から雪が降り始める前の10月下旬から11月です。特におすすめの時期は「6月」。北海道には梅雨がないため、6月でも天候が安定しています。屋外で活動しやすいのも魅力です。
沖縄はリゾート地としての人気が高いため、長期休暇の時期は価格が高い傾向にあります。海水浴などのマリンレジャーを楽しむ人が多い夏は、特に価格が高くなります。
沖縄への旅行が安くなる時期は1月の正月休み明けと5月のゴールデンウィーク明けから6月、10月から11月です。5月は梅雨入りするため雨が多く、10月は台風シーズンです。また11月は寒くなるためマリンスポーツができないという理由から、それぞれ旅行者が少なくなり、料金も安くなります。中でも6月上旬は梅雨明けし、気候も安定するためおすすめです。他のエリアよりも一足先にマリンスポーツが楽しめるのがうれしいポイントです。
京都は国内だけでなく、外国人観光客からも人気が高い観光地です。一般的なオンシーズンに加えて11月中旬から12月初旬は紅葉の見ごろを迎え、特別拝観や夜間のライトアップイベントが催されることも多くなるため旅行代金が高くなります。
京都旅行が安くなる時期は1月上旬から2月、5月中旬から6月、イベントが少なくなる12月15日から25日ごろです。
大阪は1年を通じて幅広い年齢層から人気がある観光地です。旅行費用の変動も、一般的なオンシーズンとオフシーズンに一致します。オフシーズンの中でも1月中旬から2月初めは、春休みの長い大学生にとっては安く旅行できるチャンスです。9月下旬のシルバーウィーク明けから10月も気候が安定していて観光しやすくなっています。
国内旅行ではなく、海外旅行をできるだけ安く楽しみたいと考える方も多いですよね。海外旅行も、オンシーズンとオフシーズンの時期は、基本的に国内旅行と同じです。ただし、日本にはない海外現地の祝日や連休の時期、大きなイベントが開催される時期はオンシーズンとなり、料金が高くなる傾向にあるため、注意が必要です。滞在予定先のカレンダーも確認し、事前にオンシーズンとオフシーズンを把握しておきましょう。
人気が高い海外旅行先で、オンシーズンとなる時期を一覧でまとめました。ぜひ参考にしてください。
これらの時期は世界中からたくさんの人がアメリカへ集まるため、航空券もホテル代も高くなります。
※中国の「春節」のほかにも台湾・韓国・ベトナム・シンガポール・マレーシアなどの国で旧正月を祝います。
旧正月前後は長期休暇を取得する人が増えるため、国内を移動する人や旅行者が多くなります。宿泊代、航空券、列車、バスのチケットが高くなるほか、予約が取りにくくなることに注意が必要です。旧正月は旧暦と新暦(太陽暦)で日にちにズレがあるため、その年によって具体的な日程が変わる点も覚えておきましょう。
一般的にヨーロッパのオフシーズンは冬です。ただし、緯度が高い地域は、冬の日照時間が短くなります。屋外で活動できる時間も短くなってしまうので注意しましょう。
ここまで、旅行の費用を抑えるためには、オフシーズンを選ぶことが重要だと解説してきました。一方で、会社や学校をまとまって休むことが難しく、どうしてもオフシーズンの旅行が難しいことはありますよね。ここからは、オンシーズンでの旅行にも使える、旅行代金をできるだけ安くするための方法を紹介します。
交通費を安くする上では、早めにチケットを予約する方法が有効です。各航空会社では、75日前や55日前に予約すると運賃が安くなる「早期購入割引サービス」を提供しているケースがあります。新幹線や特急でも、座席数限定で早割サービスが用意されていることがあるので押さえておきましょう。
航空券は曜日によって料金が変わります。一般的に安くなりやすいのは月曜~木曜日です。まとまった休みを取ることが難しい場合でも、1日だけ有給を使って平日に出発日・帰着日を設定できれば、オンシーズンでも少し料金を抑えられるでしょう。
LCC(格安航空会社)はふだんから料金が安い航空券を発売していますが、さらに安くなるセールを行うことがあります。セールの割引率や時期は会社によって異なりますが、通常よりも交通費を抑えることができるはずです。セールの多くは期間限定や、24時間限定といった形で実施されます。航空会社のSNSやメルマガ、アプリなどを日ごろからフォロー・登録しておくと、情報を得やすいでしょう。
オフシーズンの旅行料金が安くなる理由は、旅行者が少なくなるためです。裏返せば、旅行者が集まりにくい不人気な時期でもあります。オフシーズンに旅行プランや宿泊施設を予約する際、覚えておきたい注意点を紹介します。
オフシーズンは、梅雨や台風、積雪など天候不良が起きやすい時期でもあります。交通機関の遅延や欠航が起きたり、イベントが中止になったりすることもあるので注意しましょう。
オフシーズンの中でも1月中旬から2月初めは気温が低いので、ウィンタースポーツ目的以外の旅行は気候の面で過ごしにくい点に注意しましょう。降雪・積雪により飛行機や電車が欠航・遅延したり、高速道路で事故が起きたりする確率も高くなります。
8月から10月の台風シーズンは、空路やフェリーが欠航することも多いです。帰りの便が欠航になってしまい、運悪く空港で一夜を明かすことになるかもしれません。この季節に旅行を検討するなら、現地の天候や交通機関の最新情報を忘れずにチェックしましょう。
旅行先や時期によっては、オフシーズンであっても旅行代金がそれほど安くならないことがあります。たとえば4月中旬からゴールデンウィークまでのオフシーズンは、気温が高く過ごしやすい、また気候も安定しているため旅行がしやすいシーズンです。したがって、同じオフシーズンでも1月中旬から2月上初めと比較して価格が高い傾向にあります。また4月中旬は場所によって、桜の見ごろが続いていることもあるでしょう。お花見の人気スポットがある旅行先や宿泊施設は高めの料金が設定されていたり、予約が埋まっていて取りにくかったりすることがあります。
紅葉や桜といった季節ならではの自然風景が楽しめるのは、オンシーズンであることが多いでしょう。オフシーズンを狙って旅行する場合には、こうした楽しみが制限されることもあります。
また、梅雨の時期は雨が多いことから屋外での活動ができないことも。冬や夏は寒さ、暑さでの対策が必要になり、旅行する時期によって楽しみ方が限定されてしまいます。
一方、冬のオフシーズンは食べ物がおいしくなる季節でもあります。グルメを楽しむ、ウィンタースポーツや温泉を楽しむといったオフシーズンならではの楽しみを目的に旅行を計画するのがおすすめです。
旅行代金の安いオフシーズンの旅行先に迷っているときには、グランピングがおすすめです。グランピングは冷暖房完備、全天候型のお部屋で、季節を問わずに楽しめる点が魅力です。自然が間近にある環境で過ごすため、外出が難しいオフシーズンでも大自然の絶景が楽しめることもメリットです。
グランピング施設によっては、初心者でも手間なく楽しめるアクティビティ、バーベキュー、温泉、サウナ、ゲームのレンタルなど、手軽に楽しめるサービス・設備も充実しています。滞在スタイルを自由に選べるため、オフシーズンでも充実した時間を過ごせるでしょう。家族旅行や3世代旅行のほか、女子会や記念日旅行で利用するのにもおすすめです。
「グランピングを利用したいけど、費用が高いのでは?」「できるだけ安くグランピングを利用する方法はあるの?」と考える方もいるでしょう。
一般的には、グランピング施設もオフシーズンに宿泊価格を安くするところが多いです。施設によっては、平日限定・季節限定といった宿泊する曜日や時期に応じた割引プランを展開していることもあります。ぜひ気になるグランピング施設のホームページをチェックしてみましょう。
グランピングを安く利用する方法はこちらの記事でも詳しく解説しています。
▼グランピングを格安で利用する方法と格安プランのある施設をご紹介▼
https://www.resort-glamping.com/article/article_006/
▼グランピング施設に格安で宿泊するには?▼
https://www.resort-glamping.com/article/article_069/
今回はシーズンに関する解説などを基に、旅行費用を安くする方法を紹介しました。オフシーズンを選べば宿泊費や交通費を抑えられる一方、旅行の楽しみが減ってしまったり、天候に左右されたりすることもあるなど一長一短です。また、旅行先によってはオフシーズンでも料金があまり安くならないこともあるでしょう。旅行の目的や楽しみ方を踏まえた上で、必要に応じてオフシーズンの予約や旅費が安くなる方法を活用してみてください。
※本コラムは、2023年8月1日現在の情報に基づいて作成されたものです。各施設・各都道府県キャンペーンの最新情報は、公式サイトをご確認ください。
グランピングコラム