自然をめいっぱい満喫しながら、同時にホテルのような豪華で快適な滞在が叶うグランピングは、リゾート感覚で楽しむ新しいキャンプスタイルとして注目されています。しかし、至れり尽くせりのサービスで贅沢に楽しめる分、気になるのはそのお値段。グランピングに出かけると、どのくらい費用がかかるのか、1泊2日の料金相場はどれくらいなのかなど、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、グランピングの費用や料金にスポットを当て、キャンプとの違いと料金の比較、グランピング施設をリーズナブルに利用する方法、15,000円以下でおトクに利用できる施設やプラン情報をご紹介していきます。
大自然とふれあい、のんびりと時間を過ごすという点では、キャンプもグランピングもあまり変わりがないように思いますが、実際はどんな違いがあるのでしょうか。グランピングとキャンプの料金の違いを説明する前に、まずはそれぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説しましょう。
キャンプと言えば、テントをはじめ、寝袋やテーブル、イス、調理器具や食器から食材まで、必要なものを全て準備して持ち込むのが当たり前。現地についたら、自分たちでテントを張り、食事は自炊で後片付けもしなければなりません。また、キャンプ場によってはトイレやシャワーがないところもあり、ビギナーにはとっては不安材料のひとつでしょう。
設営や撤収、夏の暑さや冬の寒さなど、キャンプには不便さや苦労もありますが、一方で、キャンプには自然と一体となる心地よさが味わえるという醍醐味があります。また、キャンプは最初に道具をそろえる必要があるため、まとまった初期費用がかかりますが、一通りそろえてしまえば、そのあとは低予算で楽しめる点も魅力でしょう。
グランピングは、施設側ですべて用意してくれるので、キャンプのように道具や食材を持っていく必要がありません。調理器具が施設に揃っており、手ぶらでいける身軽さがグランピングの魅力の一つです。施設に到着してチェックインすれば、すぐに周辺の自然散策やアクティビティを楽しめます。
宿泊施設は、コテージやトレーラー、大型テントなど様々ですが、いずれも趣向を凝らした設備仕様となっており、ホテルのように豪華で快適です。お風呂やトイレもあるので、滞在中に不自由を感じることがありません。そのため、キャンプ未経験者でも安心して楽しむことができます。
レストランで食べるような本格的なシェフ料理が楽しめたり、その土地で獲れた新鮮な食材でBBQができたりと、食事も楽しみのひとつです。また、アウトドアでのアクティビティや体験は施設のスタッフがサポートしてくれるので、アウトドアの知識がない人や不慣れな人でも安心。設営・撤収、食事の支度や片付けをしなくてもよいので、その分、遊びを楽しんだり、おしゃべりしたりと思い思いに楽しめます。これがグランピングの最大のメリットでしょう。
キャンプ場の利用料金は、地域や施設の充実度によっても異なりますが、オートキャンプ場であれば1区画1泊4,000~7,000円といったところではないでしょうか。基本的にサイトごとの料金になるので、1人でもグループでも料金は同じ。つまり、グループ利用なら一人当たりの費用が安くすみます。
ただ、忘れてはならないのは、キャンプ用品一式をあらかじめそろえておく必要があるということ。キャンプデビューには、テントをはじめ、BBQコンロやテーブル、チェア、寝袋、調理道具や食器類などが必要です。初期費用として最低でも5万円程度は必要になります。とはいえ、一度購入すると何年も使えるので、キャンプをすればするほどコストパフォーマンスは良くなります。
キャンプ場によっては、入場料や駐車場代がかかるところもあります。それに加え、食材や飲み物などの費用も考えておく必要があります。
グランピングは、施設のスタイルや宿泊プランなどがバラエティに富んでいる分、料金設定も幅広くなっています。施設の充実度や食事のあるなしによっても料金は変わりますが、ホテルのような豪華な設備や至れり尽くせりのサービスでもてなしてくれるグランピング施設なら、食事付きの宿泊プランで1人1泊20,000~50,000円が料金相場。キャンプに比べると、どうしても割高に感じますが、初期費用がいらないことや、体験やアクティビティ、施設に付帯する各種サービスなどが含まれていることを考えれば、高すぎるということはないのではないでしょうか。
キャンプに比べるとどうしても割高に感じてしまうグランピングをよりリーズナブルに利用する方法はないのでしょうか。そこで、格安で利用できる方法やプランを調べてみました。
グランピング施設には、持ち込みOKの施設も多くあります。あらかじめ購入しておいた食材や飲み物を持ち込めば、食事付きの宿泊プランを利用するよりも安くすみます。
4人以上や6人以上といった大人数グループで宿泊すると、一人当たりの金額が安くなる施設やプランもあります。一番料金の高くなる7~8月のオンシーズンを避け、平日利用や素泊りプランと併用することで、ぐっとおトクに利用できます。
グランピングは、施設の充実度が上がれば上がるほど料金もアップ。宿泊タイプのグレードを下げ、設備の整った大型テントやキャビン、コテージではなく、キャンプスタイルに近いアウトドア感のあるテントを利用すれば、比較的リーズナブルに泊まれます。
みずみずしい野菜や果物、優れた食材に恵まれた宮津天橋立の地の利を生かしたグランピング施設・ファームグランピング京都天橋立では、グランピングと食の体験を組み合わせた様々な体験ができます。
ファームグランピング京都天橋立の最安宿泊プランは、「【素泊り・お1人料金】自由に素泊り・持ち込みプラン~ファームグランピング~」。トップシーズンとハイシーズンを除く、大人6人以上で平日利用の場合、なんと1人9,800円で宿泊できます。国内最大級の約直径10mのドーム型のテント「サプライズドーム」、または一区画に6mのドームをふたつ配置した「ツインドーム」での宿泊となりますが、どちらも最大8人まで利用できるので、2家族や三世代家族、学生グループの利用や女子会などにおすすめです。
素泊りプランのため、食事を持ち込む必要がありますが、管理棟には無料の野菜が用意されており、滞在中は自由に利用できます。また、ポテトチップスづくりやピザづくりなどの調理体験や専用農園「天橋立すくすくファーム」での収穫体験(小学生以下のお子様連れのグループのみ)などの無料の体験コンテンツも盛りだくさんで、滞在中も退屈することなく楽しめます。
広大な土地に東海エリア初の白いドーム型テントが12棟並んだグランピング施設・グランドーム伊勢賢島。中央にはキャンプに欠かせないキャンプファイヤーやキッチンカーなどを配置しています。
グランドーム伊勢賢島の最安宿泊プランは、「素泊り・自由に持込可プラン」。トップシーズンとハイシーズンを除く、大人4人利用で平日利用の場合、1人7,800円で宿泊できます。このプランは、テント内にベッド2台を設置した「ベルグリーン」または、ベッド4台を設置した「ベルフォース」での宿泊となります。いずれもドーム型テントよりもアウトドア感のある仕様で、エアコンや冷蔵庫などの設備がない分、おトクに利用できる料金設定です。テントの外に日除けタープやBBQ用のテーブルとチェアが用意されているので、食材さえ持ち込めば、自由にBBQが楽しめるようになっています。
また、同施設は、滞在中の飲み物やアクティビティに掛かる費用を宿泊代に含める「インクルーシブ サービス」を実施していることも大きなポイント。ハーゲンダッツ食べ放題や夜間限定(19:00~21:00)で中央広場に登場するキッチンカー「HOSHIZORA the BAR FREE」の飲料代が無料(一部有料)になるなど、料金以上に満足度の高いグランピング体験ができます。
キャンプと比べて高いというイメージのあるグランピングですが、ちょっとした工夫とコツ、プランの選び方で意外にも安く利用できることがわかりました。以下に、どんな視点で探せば格安で利用できるプランが見つかるのかをまとめてみました。
・持ち込みOKのグランピング施設なら、素泊りプランを利用して、食材や飲み物を持ち込めば、食事付きの宿泊プランを利用するよりも安くすむ。
・4人以上や6人以上といった大人数グループで宿泊すると、一人当たりの金額が安くなるグランピング施設を選ぶ。7~8月のオンシーズンを避け、平日利用や素泊りプランと併用することで、ぐっとおトクに利用できる。
・宿泊タイプのグレードを下げ、キャンプスタイルに近いアウトドア感のあるテントを利用すれば、比較的リーズナブルに泊まれる。
※本コラムは、2020年5月2日現在の情報に基づいて作成されたものです。
各施設の最新情報は、公式サイトをご確認ください。
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