アウトドアを優雅に、そしておしゃれに楽しむ「グランピング」。キャンプ装備は一切不要で、設営や料理、片付け、撤収などの手間や労力はいりません。手ぶらでアウトドアを楽しめることから、男女問わず、幅広い年齢層の人々に受けているアウトドアスタイルです。
アウトドアの楽しみといえばBBQ。雄大な景色を眺めながら、新鮮な食材をBBQコンロでジュージューと焼きながら、好きなドリンクとともに味わうのは最高の贅沢です。実は、そんなBBQだけを楽しめる「日帰りプラン」のあるグランピング施設があることをご存じでしょうか。今回は、グランピングの日帰りプランの魅力とそのシステムを解説し、関西と東海の食コンテンツに力を入れているグランピング施設を紹介します。
キャンプとは、海や山、高原など大自然の中で、必要最小限の装備で宿泊したり活動したりすること。キャンプ場に向かう途中の食材を買い出し、到着後は、道具の運搬、テントなどの設営、料理、後片付け、撤収など、すべてを自分たちで行います。子どもにとってはいい経験になるかもしれません。
キャンプのメリットといえば、費用がかからないということ。キャンプ道具が揃っていれば、かかるのは食材代とガソリン代、キャンプ場使用料のみ。グループなら割り勘になるのでかなり割安になります。
一方、キャンプのデメリットは、初期費用がかかるということ。テントやタープ、イスとテーブル、オーブン、ランタンなど、一通り揃えるにはお金がかかります。また、雨や風、台風など、キャンプ中の天候の変化に対応して、安全を確保するためにはそれなりの知識と経験が必要です。共有のトイレや虫など、快適さに欠けることもあります。日帰りキャンプの場合、早朝に出発してずっと動き続けるので、かなりせわしなく、体力も消耗します。
グランピングとは、”glamorous”(優雅な、魅力的な)と”camping”を合わせた造語。優雅で魅力的なキャンプという意味で、大自然の中でラグジュアリーな空間とサービスを楽しめることが魅力です。グランピングのメリットとは、アウトドアの装備や準備が必要ないということ。手ぶらキャンプのような感覚です。
グランピング施設は、ホテルのようにラグジュアリーで快適。アウトドアビギナーが苦手とする天候の急変や虫などを心配する必要はありません。施設のスタッフがサポートしてくれるので、アウトドアの経験や知識も不要。また、食事に力を入れている施設が多く、地元の新鮮な食材を使ったBBQなど、豪華な食事が楽しめます。
グランピングのデメリットといえば、通常のキャンプ施設と比べると費用が高いということ。また、快適で清潔な施設の中だけで過ごすと、アウトドア感が薄いと感じられるかもしれません。
日帰りレジャーの場合、時間の使い方はとっても大切。グループでデイキャンプをする場合、当日慌てないようにあらかじめだれが何を持ってくるのか、買ってくるのかなどそれぞれの役割分担もしておかなければなりません。とくに、慣れないスーパーなどで、大量のBBQの食材を買うのはけっこう時間と手間がかかります。グランピングの場合は、おまかせのプランを選び参加人数を伝えておくだけで、BBQの食材はすべて施設がそろえてくれます。アウトドアのギアやBBQの調理器具も特に必要ないので、普通のお出かけ感覚で出発できます。
日帰りプランとしてBBQ後に楽しめるアクティビティを用意しているグランピング施設も増えています。貸し切り温泉、クルージングや魚釣り、シーカヤックなど。また、小さい子どもがいるファミリーに、薪割りやイチゴ狩り、動物の餌やりなど、自然と親しむきっかけとなる体験コンテンツを提供する施設もあります。
グランピング施設で日帰りBBQをする場合、管理棟や共用の大型テラス、個別の区画内にある専用デッキなどで行うことがほとんど。屋根付きであっても、解放感があり自然と一体化した設計なので、アウトドア感は満喫できます。万が一、雨が降ったり、風が強く吹いたりする場合も、安心してBBQを楽しめるのが魅力です。
「小さいうちから自然のすばらしさを教えたい!」と考えるパパやママは少なくありません。でも、かたときも目を離せない小さな子どもを連れて、キャンプするのは大変では?グランピングのメリットは、手ぶらで出かけて、すべておまかせというところ。小さい子どもがいるファミリーには特におすすめです。準備や後片付けなどの手間がない分、子どもとのコミュニケーションを密にしてBBQやアクティビティを楽しむことができるでしょう。
気軽にアウトドアが楽しめる日帰りグランピング、そのシステムについて紹介します。
海に近い施設なら魚介類、山や高原なら肉類や川魚、そして滋味あふれる野菜など、地元の有名食材や名産品を使ったBBQが楽しめます。施設によっては、オプションメニューやサイドメニュー、デザート、お子様用メニューも提供してくれるところも。もちろん、BBQ用品はすべてレンタル。ダッチオーブンやスモークタワー、焚火テーブルなど、高機能のギアを取り揃えている施設もあります。
キャンプのBBQとは異なるラグジュアリー感のある、インスタ映えな料理を楽しめることもグランピングBBQの特徴です。食材の買い出しや準備、下ごしらえなどは一切不要で、優雅な気分でBBQを楽しめるのは、グランピングならではといえるでしょう。
海や渓流沿いのグランピング施設では、釣った魚を持ち込めるシステムがあるグランピング施設も。また、近場の農園や専用農園での収穫体験とセットになっているBBQもあります。アウトドア慣れした人、食にこだわりがある人には、持ち込みプランがおすすめです。食材をあらかじめ下ごしらえしておいたり、お手製のソースやドレッシングがあると、BBQの味がランクアップ。
ただ、持ち込みといってもグランピングの場合は、キャンプのように全てを準備する必要はありません。BBQコンロやグリル、包丁やまな板など調理器具、食器やカトラリー類はもちろんのこと、ダッチオーブンや燻製器をレンタルできる施設も。家では作れない、アウトドアならではの豪快な料理にも挑戦できます。
ここからは、そんな日帰りプランを利用できるグランピング施設を紹介します。
「ファームグランピング京都天橋立」は、食育をテーマとしたグランピング施設。新鮮な野菜や果物、京都の和牛や宮津の魚介類など、食に恵まれた宮津・天橋立に誕生しました。子どもたちに自然や食への理解と感謝の心をもってほしいという願いをこめて、隣接の農園を活かした日本初の食育グランピングを行っています。最大120名収容の大型テラスで、海を眺めながらの日帰りBBQが楽しめます。
利用時間:11:00~14:00 大人1人料金:9,800円(税別)
※日帰り用BBQスペースのみ利用可能。ドーム型テントは使用不可
BBQコンロセット(ガスグリル、トング、網、手袋)は無料レンタル
<メニュー>
・京都産 黒毛和牛 京の肉ステーキ
・ベーコンステーキ
・天橋立生ソーセージ
・活きアワビ
・バケット
・デザートスキレット
<キッズコース メニュー>
・ハンバーグ
・フランクフルト
・手羽先2本
・ロースハム
・コーン
・じゃがバター
利用時間:11:00~14:00 施設使用料:1万5,000円/1ブース(税別)
※日帰り用BBQスペースのみ利用可能。ドーム型テントは使用不可
BBQコンロセット(ガスグリル、トング、網、手袋)は無料レンタル
東海・三重エリア有数のリゾート地である伊勢賢島にある「グランドーム伊勢賢島」。豊かな緑に囲まれた敷地内には、キャンプファイヤーやキッチンカーを配置し、好みに合わせて選べる多彩なテントサイトが広がっています。シーカヤックや船釣り体験などのマリンアクティビティや新鮮で美味しい地元食材の食コンテンツが魅力です。
利用時間:11:00~14:00
施設使用料:1,500円/1人(税別)食材費:3,480円(税別)※子どもは半額
BBQコンロセット(チャコールグリル、炭、トング、網、手袋)は無料レンタル
<メニュー>
・国産牛カルビ
・国産牛肩ロース
・伊勢の国健康豚肩ロース
・伊勢の国健康豚バラ
・厳選ソーセージ
・じゃがバター
・焼き野菜盛り合わせ
利用時間:11:00~14:00
施設使用料:2,000円/1人(税別)※子どもは半額
BBQコンロセット(チャコールグリル、炭、トング、網、手袋)は無料レンタル
「アウトドアでBBQを楽しみたい!でも、装備を揃えたり、食材を買ったりするのが面倒」
「アウトドアビギナーなので、まずは日帰りでグランピングを試してみたい」
そんな人におすすめなのが日帰りグランピングでのBBQです。
以下に、グランピングとキャンプのメリット・デメリット、日帰りグランピングをおすすめする理由についてまとめました。
・キャンプは低予算だが、全てを自分たちでしなければならない。装備などの初期費用がかかる上、天候変化や虫などに対応する必要がある。
・グランピングは準備や装備は不要で、手ぶらでアウトドアが楽しめ、天候の心配がない。
・短期間のレジャーにグランピングが最適な理由は、「キャンプより手軽で手ぶら可能」「アクティビティなど体験コンテンツと一緒に楽しめる」「天気の心配がなく、雨でも安心」「子連れでも安心して満喫できる」こと。
・日帰りグランピングができる施設には、「日帰りBBQプラン」と「持ち込みプラン」があることが多い。
・手軽に楽しむなら、地元の食材で豪華なBBQを味わえる「日帰りBBQプラン」がおすすめ。
・現地で釣った魚や採った野菜を使ったり、食材を自分で調達して持ち込んだりする場合は「持ち込みプラン」が良い。
※本コラムは、2020年5月10日現在の情報に基づいて作成されたものです。 各施設の最新情報は、公式サイトをご確認ください。
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