グランピング専門コンサルティング、集客支援を実践している㈱ブッキングリゾートでは、コロナ禍で打撃を受けた事業者様を対象にグランピング施設の開業支援を無償で実施しております。
まずは、グランピング施設経営のポイントを分かりやすく解説し、施設開発・運営に取り組まれる事業者様の参考になればと情報発信をしています。
下表はグランピング施設経営におけるチェックポイントをまとめたものです。
まずは施設開発フェーズについて。
グランピング施設開発には、各種法規制への対応が必要となります。
まず、開発のハードルとなりやすい都市計画法に関する調査は必須です。
一般的に馴染みの少ない法律ですので、「何をチェックすべきか、よくわからない」という方はお問合せください。
市街化調整区域、住専地域など、グランピング事業を行うことが難しい土地ほど、格安不動産情報として出回っています。
また、開発工事についても、専門知識が必要となります。
グランピング経営の視点 | グランピング事業の成功ポイント | |
---|---|---|
事業用地の確保 | 立地選定 | ・大都市から150㎞圏内を選ぶ ・アクセス面で不利な場所で事業を行う場合は、客室数を減らし、尖ったコンセプトを設定する |
用地の法規制 | ・用途地域の確認(旅館業NGの場所あり) ・開発許可申請の要不要、開発工事の金額を予測 | |
インフラ整備状況 | ・上下水の整備状況の確認。上水のない場所は避ける ・電気引き込みの工事が容易な場所を選ぶ | |
視認性 | ・空撮映えする場所を選ぶ ・隣接して大型建築物がある場所は避ける | |
土地の形状 | ・樹木の伐採、抜根コストがかかりすぎない場所を選ぶ ・平坦地を選ぶ(基礎工事・ウッドデッキ工事に影響大) | |
ロケーション | ・海や湖、森林など眺望の良い場所を選ぶ ・周辺に観光施設が充実しているエリアを選ぶ | |
契約条件 | ・事業リスクを最小化するため、賃貸物件を優先する ・賃貸物件上に建物を建築する場合は権利関係に注意する |
続いて、グランピング施設の開発コンセプトと競争優位性について。
2021年5月時点でグランピングを謳う施設は全国に約350ヵ所、存在しています。
コロナ禍で需要が伸長したアウトドア関連ビジネスが注目されており、グランピングに参入する事業者も増加傾向です。近い将来に起こるグランピング業態間の競争に打ち勝つ施設コンセプト作りと差別化要素を企画しなければいけません。
また、人員確保や固定費削減を目的に食事提供をしないグランピング施設も最近は登場しています。これらの施設はいずれ競争で淘汰されることでしょう。
面倒でもご当地の食材によるプラン化に取り組み、食事も一つの来場動機になるよう作りこむ姿勢が大切です。
また、グランピングは若い女性の集客がポイントとなるビジネスです。
実際に消費者調査の結果においても、若い女性ほどグランピングの認知度が高いデータが存在しており、関心の高さがうかがえます。
弊社が行ったアンケート調査では、グランピングとキャンプでは、8割以上の女性がグランピングを支持しています。「トイレ」、「入浴設備」、「虫対策」、「エアコン」などベーシックなキーワードにしっかりと対応することが大前提であり、その上で無料、有料アクティビティを豊富に揃えることが2021年以降のグランピング施設開業には不可欠です。
グランピング経営の視点 | グランピング事業の成功ポイント | |
---|---|---|
施設のコンセプト・競争力 | 客室棟の選定 | ・テントで費用を抑えるか(借地の場合に適している) ・建築物で事業化をするか(土木事務所の判断による) |
集客ターゲットの理解 | ・基本的に若い女性客が中心と認識する ・ファミリー層向けに極端にふりすぎない | |
価格設定 | ・高ADRが事業成功のポイントと理解する ・周辺競合施設の調査を実施する(包み込み作戦が理想) | |
食事プラン企画、食材選定 | ・ご当地食材を必ず取り入れる ・女性ウケが良いメニューを取り入れる | |
無料アクティビティ | ・焼きマシュマロなどのサービスは必須 ・飲み放題やアイスクリーム食べ放題、薪割体験など | |
有償アクティビティ | ・マリンアクティビティなど体験型コンテンツ ・おしゃれなBARサービスなど | |
温泉の確保 | ・時間貸しの有償サービス化を検討 ・源泉がない場合でも運び湯で設置を検討 |
続いて、高収益化の実現について。
グランピング事業では、売上高比で30%以上の営業利益確保を目指しましょう。
特に構成比が大きい費用は「人件費」、「クレジット手数料」、「食材費」、「集客手数料」が挙げられます。それぞれの目安の経費率をまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。
グランピング経営の視点 | グランピング事業の成功ポイント | |
---|---|---|
高収益化の実現 | クレジット手数料 | ・手数料率は3%前後におさえたい ・交渉不可の場合、弊社より紹介も可能 |
リネン費 | ・売上比で5%前後に設定する ・1人当たり1000円前後に抑える | |
人件費 | ・売上比で10%~15%前後に設定する ・清掃費の変動費化とコックレスを検討する | |
1棟当たりの年商 | ・1棟当たり年商1500万円以上を目標にする ・客室数が多い場合はペット対応を検討する | |
販売促進費、広告費 | ・売上比で10%以内に設定する ・実績のあるパートナー企業を選択する | |
水道光熱費、燃料費 | ・売上比で5%前後に設定する ・無料対応の大浴場を作らない | |
食材費 | ・食材の持ち込みも対応する ・売上比で5%前後に設定する |
グランピング事業の優れている点として、大きな費用のほとんどが変動費であるという点です。管理会計に強い方であれば、この特徴は特筆すべきものと理解いただけるかと思います。
「変動費率が高く、固定比率が低いビジネスは赤字になりにくい」です。
グランピングは繁閑差の大きいビジネスですので、この特徴を活かした施設運営を心がければ、リスクを極小化することが可能です。
下表は実際に弊社が開発支援をしているグランピング施設の投資計画をまとめたものです。ぜひ、参考にしてください。
設計費用建築確認申請・設計料
グランピングリゾート●●● | ||||
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オリジナルテント3棟・ドームテント3棟の合計6棟の施設 | 個数 | 計 | ||
ドームテント | 建築工事・基礎工事・電気空調工事を含む | 2,800,000 | 3 | 8,400,000 |
テントB | 建築工事・基礎工事・電気空調工事を含む | 5,000,000 | 3 | 15,000,000 |
申請費(建築確認) | 宿泊テント棟の建築確認申請費 | 150,000 | 3 | 450,000 |
申請費(建築確認) | BBQスペース棟の建築確認申請費 | 150,000 | 6 | 900,000 |
BBQスペース | 建築工事・基礎工事・衛生設備(トイレ・シャワー)・電気工事 | 8,000,000 | 6 | 48,000,000 |
ウッドデッキ工事 | 管理棟・テント棟4か所 | 1,500,000 | 6 | 9,000,000 |
管理棟 | 建築・基礎・電気・内装・設備含む | 10,000,000 | 1 | 10,000,000 |
モニュメント・サイン | 施設全体10ヵ所 | 800,000 | 1 | 800,000 |
植栽工事 | 施設全体 | 5,000,000 | 1 | 5,000,000 |
浄化槽設置工事 | 5,000,000 | 1 | 5,000,000 | |
駐車場舗装工事 | 3,000,000 | 1 | 3,000,000 | |
管理棟家具 | 500,000 | 1 | 500,000 | |
管理棟家電 | モニター・ | 300,000 | 1 | 300,000 |
管理棟厨房器具 | 2層シンク・冷凍冷蔵庫 | 1,000,000 | 1 | 1,000,000 |
家具 | 500,000 | 6 | 3,000,000 | |
家電 | 500,000 | 6 | 3,000,000 | |
家電 | 200,000 | 6 | 1,200,000 | |
BBQグリル | 80,000 | 6 | 480,000 | |
スモークタワー | 15,000 | 6 | 90,000 | |
ゴミ箱 | 10,000 | 6 | 60,000 | |
外部イス・机 | 30,000 | 6 | 180,000 | |
ファンヒーター | 10,000 | 6 | 60,000 | |
雑貨 | 10,000 | 6 | 60,000 | |
備品(客室) | 10,000 | 6 | 60,000 | |
備品(厨房) | 200,000 | 1 | 200,000 | |
備品(管理棟) | 200,000 | 1 | 200,000 | |
送迎車両 | 2,500,000 | 1 | 2,500,000 | |
合計 | 事業投資計 | 118,640,000 |
下の表は収支計画です。本件グランピング施設は都市部からのアクセスが良い上、オーシャンビューの絶好のロケーションに位置しています。
減価償却費を考慮しますと、上表の1億1,864万円の初期投資を2.93年で回収できる事業計画となっています。※法人税等は考慮していません。
㈱ブッキングリゾートでは、グランピング施設の開発支援業務は原則、無償で対応させていただいております。ぜひ、お気軽にお問合せください。
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