優雅でおしゃれな宿泊スタイルとして注目を集めている「グランピング」。テントを設営したり、調理器具や食材を一から準備したりする手間が一切かからないグランピングは、男女問わず多くの人々が気軽に楽しめる点が魅力です。
今回のテーマは、グランピングの醍醐味のひとつでもある食事。グランピングでは、食事付きプランの場合、どのような食事が楽しめるのか、また、素泊りプランを利用した場合、食材の他にBBQ道具などの機材を持ち込みする必要があるのかなども気になるところです。グランピングでの「食」にスポットを当て、グランピングのプラン形態やどんな食事メニューがあるのかを解説しながら、関東・関西・東海の食事付きプランが人気のグランピング施設を紹介します。
グランピングでは、キャンプ同様、食を大自然の中で楽しめるのが魅力です。グランピング施設に宿泊したときは、食事付きのプランが利用できるのか、食事のないプランを選んだ場合はどうすればいいのかを、まずは紹介していきます。
グランピングでは、食材はもちろん、BBQコンロや調理道具を準備する必要がない手軽さゆえに、食事付きの宿泊プランが人気です。食事は、その地域で獲れた海山の幸や新鮮野菜をふんだんに取り入れたものが多く、味はもちろんのこと、インスタ映えが狙えるような見た目も豪華な料理が用意されていることがほとんど。何枚写真を撮っても撮り飽きないほどのおしゃれなグランピング料理は、女性の利用客にも好評です。
食材の買い出しや下ごしらえに加え、現地到着後も設営や火おこしといった手間のかかるキャンプの食事と比べ物にならないほど、グランピングでは楽で優雅に食事を楽しむことができます。食事付きプランは、手ぶらで行きたい!という人に、特におすすめです。
グランピングには、ホテルと同じように宿泊プランに食事が含まれない素泊りプランもあります。素泊りプランを利用する場合は、近隣の飲食店で食事をとるか、自分たちで食材を持ち込んでBBQなどを行うかのいずれかになります。キャンプのように、自然に包まれた環境で好きな食材を使っておいしいものが食べたいという方や好きな料理を作って楽しみたいと考えるこだわり派の方には、飲食物持ち込みOKのグランピング施設をおすすめします。
持ち込みと言ってもグランピングの場合は、キャンプのように全てを準備する必要はありません。BBQコンロやグリル、包丁やまな板など調理器具、食器やカトラリー類はもちろんのこと、燻製機やダッチオーブンといったこだわりの調理アイテムを充実したラインナップで取り揃えているグランピング施設もあります。この機会に、普段なかなか使用する機会のない一風変わった珍しい調理アイテムを使った料理にチャレンジしてみるのもおすすめです。
持ち込み可のグランピング施設の場合、飲食物は自由に持ち込みできるので、グランピングで食べてみたい!と思う食材を自由に持ち込んで、現地で好きなように調理するのも楽しみの一つになるでしょう。
グランピングが「優雅なキャンプ」を意味する通り、グランピングの食事にもglamorous(優雅)な要素がたくさん詰まっています。食事付きプランの定番メニューといえば、BBQ。地元のブランド牛や海の幸、その地域で収穫された新鮮な野菜をふんだんに使った一味違うBBQを存分に味わうことが可能です。
また、キャンプの場合はBBQコンロを組み立てるところから準備を始め、面倒な火起こしをし、食べ始めるまでに相当時間がかかるのが通例ですが、グランピングでのBBQは、そういった手間が一切不要です。器具の準備や設置、火起こしに至るまで、手間のかかる面倒なところは全てスタッフがしてくれたり、手伝ってくれるのがうれしいポイント。BBQ用の食材もきれいに盛り付けられた状態で用意されており、手間なくすぐにBBQを始められるのが最大の魅力です。
グランピングで楽しめる食事の定番は豪華なBBQですが、その他にも地域や各グランピングの特色を生かしたバラエティ豊かな料理が用意されています。どんな食事メニューや料理があるのかを紹介しましょう。
オーベルジュとは、郊外や地方にある宿泊設備を備えたレストランを意味する言葉。美食の国として知られるフランス発祥のオーベルジュは、日本でも全国各地のリゾート地や別荘地などで取り入れられています。オーベルジュとグランピングは同じもののように見えるものの、そのコンセプトは異なります。というのは、グランピングが宿泊体験に重きを置いているのに対し、オーベルジュは食事がメインとなっているからです。
ですが、オーベルジュとグランピングでは似たところもたくさんあります。料理メインのオーベルジュが宿泊によりこだわっていき、宿泊や体験がメインのグランピングが食事にこだわっていくと、この二つはより近いものになると言えます。
実際に、本格的なシェフによるその地で採れる新鮮な食材をふんだんに使った贅沢なフルコースなど、オーベルジュ並みの質の高い料理を用意してくれるグランピング施設も。食にこだわりの強い方を大いに満足させる特別な食事でもてなしてくれます。
冬の季節に楽しめるあったか料理を用意しているグランピング施設も数多くあります。寒い冬でもアウトドア感のある空間で食事をいただきながら、心も体も温めることができるのもグランピングならでは。
冬のグランピングにかかせないアイテムといえば薪ストーブです。薪ストーブは、秋から冬にかけての冬グランピングで大活躍してくれるアイテム。薪ストーブに火をつけて、そこに地元で採れた新鮮野菜を入れてホイル焼きにしたり、地魚を香ばしい藁焼きにしたり。また、薪ストーブの上に鍋を置いて煮込み料理をつくったり、ご飯を炊いたりと使い道は無限大です。冬の定番、チーズフォンデュを薪ストーブで調理して楽しむメニューを提供しているグランピング施設もあります。
均等に熱が入ることで、美味しい煮込み料理ができると人気のダッチオーブンはグランピングでも大活躍の調理アイテム。見た目にも本格的で、かつオシャレなものが多いため、そこにあるだけで一気にグランピングシーンが映えます。
普段ダッチオーブンになじみのない人でもスタッフが丁寧に使い方を説明してくれるので安心です。スープやカレーなどの定番料理にとどまらず、中には、煮込みハンバーグや鍋料理、ジビエ肉を使ったグリル料理などを提供する施設も。どれもダッチオーブンならではの格別な味!仕上がりのレベルが違います。
グランピングは施設全体が洗練された建物やインテリアになっているところも多く、非常にSNS映えしやすい点も人気の理由です。特に女性たちの中には、「素敵な写真をいっぱい撮りたい!」とグランピングに行く人もいるほど。グランピングという体験やそこで過ごすシーン、それ自体が乙女心をくすぐるかわいらしさを持ち合わせています。
オシャレなのは施設だけではありません。提供される食事や料理はもちろんのこと、食事をするスペース、食器やカトラリー、調理器具など全てがかわいらしくコーディネートされています。工夫を凝らし豪華に盛り付けた料理を、SNSに上げて自慢したくなるのもうなずけます。
富士山を望む絶好のロケーションにあるグランピング施設・藤乃煌 富士御殿場では、広大な敷地の中にある独立型キャビンで贅沢なステイが楽しめます。
藤乃煌では、ホテル出身のシェフが腕をふるう野趣あふれるコース料理がいただけます。サラダや魚介、シャルキュトリーがウッドプレートに並べられた鮮やかなオードブル、季節の食材を使ったダッチオーブンで作る煮込み料理や炊き込み料理、豪快なステーキや魚を、オーブングリルで焼き上げるなど自分で調理するお楽しみもあります。目でも舌でも楽しめる内容です。※メニューは季節によって変わります。
食事をする場所はキャビンに備えられているアウトドアデッキ。プライベート感をしっかり保ちつつ、食事を心ゆくまで楽しむことができます。
水質が高く、綺麗なことで知られている小松浜ビーチの目の前にあるグランピング施設・ブルードーム京都天橋立では、ビーチのすぐそばという贅沢なロケーションでビーチグランピングを楽しむことができます。
ブルードーム京都天橋立では、定番のBBQプランに加え、秋冬には名物の「地グルメ薪グランピングプラン」が大人気。秋冬の寒い夜には、暖をとりながら、薪焼き・藁焼きの香ばしい料理、薪ローストビーフや薪ストーブピザなど、薪ストーブを駆使して作るあったか料理が堪能できます。特に、真冬は丹後の冬の名物である極寒の日本海でもまれ身の締まった伊根ブリが登場。オリジナル調味料の燻製塩や燻製醤油でいただく伊根ブリの藁焼きは絶品です。薪ローストビーフや、薪ストーブピザなど、家族や仲間とアクティビティ感覚で楽しく調理でき、彩り野菜を添えてお皿やトレーに盛り付けるとグッとおしゃれなグランピング料理になり、SNS映えもバツグンです。
リゾートホテルなどが立ち並ぶ伊勢賢島エリアに位置し、広大な土地に東海エリア初の白いドーム型テントが12棟並んだグランピング施設・グランドーム伊勢賢島。中央にはキャンプに欠かせないキャンプファイヤーやキッチンカーなどを配置しています。
豊かな自然と豊富な食材に恵まれた伊勢志摩・賢島は、一年を通して様々な旬の食材を楽しめるエリア。グランドーム伊勢賢島では、三重ブランドの松坂牛や英虞湾(あごわん)で手間暇かけて育てられたヒオウギ貝が味わえる「三重ブランドグランピングプラン」をはじめとする地元新鮮食材にこだわった食事プランが用意されています。10月1日から4月30日までは、伊勢海老をはじめ三重の食材をふんだんに使用した最上級プランの「伊勢海老解禁コース!伊勢海老グランピングプラン」が登場。肉好きのための「大満足!肉盛グランピングBBQプラン」や冬期限定「豆乳牡蠣チーズ鍋プラン」もあります。
食事をする場所は、ドームテントの横に併設したBBQ専用テラスとなっており、アウトドアの開放感の中で楽しむことができます。
食事はグランピングを楽しむ醍醐味のひとつ。アウトドアの開放感の中、設備の整った快適な環境で、おいしい食事がいただけるのが魅力です。以下に、グランピングのプラン形態や選び方、どんな食事メニューやシーンが用意されているのかまとめてみました。
・グランピングに行こう!と思ったら、食事付きプランを選ぶのか、素泊りプランで食材を持ち込んで自分で料理するのかをまずは決めること。食事付きプランを利用する場合は、そのグランピング施設がどのような食事メニューを提供しているのかも調べてから予約すると、より満足度の高いグランピング体験ができる。
・グランピングで楽しめる食事の定番は豪華なBBQだが、本格的なコース料理や冬限定メニュー、ダッチオーブン料理など、地域や各グランピング施設の特色を生かしたバラエティ豊かな料理が用意されている。
・地域食材をふんだんに使った料理はおいしいのはもちろんのこと、グランピング料理はオシャレでSNS映えもバッチリ。特別な食の体験がグランピング体験そのものをさらに素晴らしい思い出にしてくれる。
※本コラムは、2020年5月2日現在の情報に基づいて作成されたものです。
各施設の最新情報は、公式サイトをご確認ください。
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