今や愛犬は家族の一員。ペット(愛玩動物)からコンパニオンアニマル(伴侶や家族のような動物)という位置づけとなり、いつも一緒に行動したいという人が増えています。愛犬も家族と同等の環境で暮らすという感覚がすっかり定着。旅行先の宿泊施設も、「愛犬も一緒に泊まれること」を第一条件に選ぶ人が増えているのです。
そんななか、愛犬と一緒に泊まれるグランピングが注目されています。欧米のアウトドアでは、愛犬連れは定番。
大自然の中で、贅沢な空間とサービスを楽しめるグランピングは、ワンちゃんとの相性もピッタリです。キャンプのように、入念な準備や後片付けの手間は不要。ドッグランやプールなど、ワンちゃん専用の施設が充実したグランピング施設も全国に増加中です。本記事では、愛犬と一緒に泊まれる旅館やホテルとグランピング施設を比較しながら、関東・関西・中国のペットと泊まれるグランピングスポットをご紹介します。
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かつては、愛犬と泊まれる宿泊施設が少ない、あるいは愛犬と泊まれる施設のコスパが悪いーそんな理由から、愛犬との旅行を諦めていた人は少なくありませんでした。そのため、家族旅行をするときには、愛犬をペットホテルに預けたり、友人に世話を頼んだりしていたのです。
しかし、愛犬を家族の一員と考える人たちが増えるに伴って、愛犬と泊まれる施設が増加。ワンちゃん用の施設や食事など、充実したサービスを提供するホテルや旅館も今や珍しくありません。
近年では、愛犬と泊まれる旅館やホテルはとても多くなりました。ざっくりとその種類を大別すると、「ペット連れ専用」と「ペット連れ可能」の施設があります。「ペット連れ専用」は、客室はもちろん、カフェやレストランなど、館内のほとんどのスペースに、愛犬と一緒に入ることができます。また、ドッグランやアジリティ(障害物競技)、ドッグプールなど、スポーツ施設がある施設も。これならワンちゃんも喜んで旅行についてきてくれますね。また、離れやコテージ風の建物だと、外のトイレが習慣となっているワンちゃんも安心です。
宿泊施設を予約する際は、以下の点を確認しましょう。
「ペット連れ専用」または「ペット連れ可能」かは、同じようでまったく違います。「ペット連れ専用」の宿を選びましょう。
小型・中型・大型などワンちゃんのサイズ、体重、そして頭数などに制限があるかどうか確認。他に宿側で設けている条件(ヒート(生理)中、トイレのしつけの有無、無駄吠えなど)があるかどうか聞いてみましょう。
ペットの宿泊料金を別料金としているところが多いようです。また、大きさや頭数によって異なる料金設定をしている施設もあるので、必ず確認しましょう。
食事は部屋出し?それとも食堂?食堂の場合、愛犬も同伴可かどうかを聞いておきましょう。
人間はもちろん愛犬も不快でさびしい思いなどをしないように、事前にしっかり確認してから宿選びしましょう。
ワンちゃんがお散歩好きなのは、飼い主と一緒に野外の空気にふれて、のびのびできるから。グランピングなら、海岸や森林など大自然の中で、思う存分、朝夕のお散歩ができます。
施設によってはドッグランやアジリティ施設を完備しているところも。ワンちゃんは、自然豊かな場所で自由に遊び、走り回ることができるので大満足。飼い主も、安心してアウトドアを満喫できます。
「ペット連れ専用」の宿やホテルであっても、施設側の規定や条件をクリアしないと宿泊できません。グランピングの場合、基本的に野外に設営された大型テントやコテージに宿泊します。そのため、ペット同伴についての厳しい規定はあまりありません。施設によっては犬用のアメニティはもちろん、犬用の食事やドッグピット、ロングリードなどのレンタル品を貸し出してくれるところもあり、自宅からあれもこれもと持って出かける必要がなく便利です。
また、それぞれの宿泊エリアが離れているところが多いため、他家の犬とのトラブルの心配もいりません。
富士山を望む絶好のロケーションにある「藤乃煌 富士御殿場」。自然との一体感を、ラグジュアリーな独立型キャビンでワンちゃんと一緒に味わえます。四季折々に異なる富士山の表情を満喫するひとときを。
「ドッグキャビングランデ」は、グランデキャビン(最大6名宿泊可能)をベースにした、愛犬と泊まれるキャビン。テラスはもちろんベッドルームを含めキャビン内のどこでも愛犬と一緒に過ごせます。ウッドテラス前にはプライベートドッグラン、足洗い用のシャワーを完備しています。ワンちゃん用の備品(ケージ、トイレシート、散歩用トイレバッグ、カーペットクリーナー、新聞紙、フード&水飲みボウル、布マット、布巾、消臭剤(ペット用)、汚物用ごみ箱)も用意しているので、安心してワンちゃん同伴のグランピングが楽しめます。
日本初の愛犬・ペット同伴限定のグランピング施設「ドッググランピング 京都天橋立」。施設前にある小松浜ビーチで、愛犬とお散歩、ゆったりとした時間が過ごせます。
国内有数のログハウスメーカー・BESSのIMAGO-Rを使用したカラフルなグランピング施設。2棟(2ベッドタイプと4ベッドタイプがあり、小・中型犬は2頭、大型犬は1頭まで宿泊できます。ガゼボ(屋根付き庭園)では、レンタル調理具を使って、BBQが楽しめます。京都・天橋立の食材をふんだんに使ったBBQメニューのほか、秋冬は薪ストーブで調理する薪グランピング料理が楽しめます。即席でドッグランエリアをつくれるドッグピット、ワンちゃんのくつろぎスペース・ドッグコット、木と木の間に張ったベルトにリードをつけるハンガーライン、マリンスポーツ用のフローティングベストやロングリードなど、ワンちゃんアイテムが充実しています。
「海の京都」といわれる京都の天橋立エリアに、愛犬と一緒に宿泊できるプライベートコテージ「GLAMPING DIVA(グランピング ディーバ)」がオープン。各棟が独立したコテージで、愛犬と一緒にプライベート空間を独り占めできます。
施設は海まで歩いて5分。潮風に吹かれながら、ワンちゃんと格別なお散歩が楽しめます。各コテージにはプライベートドッグランを完備。他家のワンちゃんを気にせずに、安心して遊ばせてあげられます。その隣にあるのがプライベートプール、こちらもワンちゃん専用プール付きです。客室内温泉も、ワンちゃんと一緒に入浴可(ワンちゃん専用簡易浴槽あり)。部屋での食事は、丹後地方の新鮮な食材のBBQまたはケータリング。レストランではミシュラン星付きレストラン出身シェフによる創作料理、または新鮮な魚介を使った京懐石料理も堪能できます。シーカヤック、プライベートクルージング、ワンちゃんご飯づくりなど、アクティビティも満喫できます。
滋賀県初の全室プライベートドッグラン付き施設「ドッググランピング滋賀高島」。ワンちゃんのことを一番に考えた施設で、琵琶湖の美しい風景を楽しみながら、贅沢にアウトドアを満喫できます。
1日6組限定のグランピング施設。全室にプライベートドッグランがあり、他家の犬を気にせずに、思いっきりワンちゃんを遊ばせてあげられます。食事付きプランでは、近江牛をはじめ、滋味あふれる野菜や湖魚など、新鮮な食材を使った豪快BBQを楽しめます。ワンちゃんには、専門の管理栄養士監修による安全・安心の食事を用意しています。ワンちゃんのくつろぎスペース「ドッグコット」、マリンスポーツ用の「フローティングベスト」や「ロングリード」、「ドッグキャリー」など、レンタルグッズも充実。ワンちゃんと一緒のバームクーヘンづくりや琵琶湖のビーチデビューなど、アクティビティも気分に合わせて楽しめます。
キャンプでは準備や後片付けが大変ですが、施設やサービスが充実したグランピングなら、気軽にワンちゃんと一緒にお出かけできますね。以下に、愛犬と一緒に泊まれるグランピング施設の最新情報をまとめました。
・愛犬と一緒に宿泊できる旅館やホテルは近年増えている。しかし、犬種や大きさ、しつけの有無など、宿泊するためにはクリアすべき条件が厳しいところも。
・アウトドアはワンちゃんと親和性が高い。中でもラグジュアリーな空間とサービスを楽しめるグランピングは、愛犬と泊まる施設として最適。
・愛犬家のニーズに応えるべく、最近では愛犬と一緒に泊まれるグランピング施設が続々と全国に誕生している。
・グランピング施設は、贅沢に空間を使った大型テントやコテージが多いため、他家のワンちゃんを気にせずに、のびのびと安心して宿泊できる。
・ドッグランやドッグプール、温泉など、ワンちゃんと一緒に楽しめる設備も充実。
・ワンちゃん用のアメニティやレンタルグッズを用意している施設も多いので、手ぶらで出かけることも可能。
・ワンちゃん用の食事や一緒に楽しめるアクティビティなど、ワンちゃんが楽しめる工夫を凝らしている施設も多い。
※本コラムは、2020年5月5日現在の情報に基づいて作成されたものです。
各施設の最新情報は、公式サイトをご確認ください。
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