大自然の中で、優雅なステイと遊びを楽しむグランピング。若い女性たちがSNSにグランピングの様子をアップしたことから人気に火がつき、今や日本全国に新しいグランピング施設が続々と誕生しています。最近は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、開放的で豊かな自然の中でのリゾート体験が3密を回避できる旅として注目を集めつつあり、この勢いはさらに加速しそうです。
今回は、そんなグランピングの魅力を徹底解析!グランピング施設での過ごし方やアクティビティ、食、楽しみ方などを解説します。また、中部・東海エリアで人気のグランピング施設も合わせてご紹介します。
グランピングとは”glamorous”(優雅な、魅力的なといった意味)と”camping”を合わせた造語。つまり「優雅でおしゃれなキャンプ」です。同じアウトドアのキャンプとの違いや季節ごとの楽しみ方について紹介します。
アウトドアの王道といえば、キャンプ。その定義は「大自然の中、最小限の装備で宿泊や遊びを楽しむ」というもの。キャンプは、道具や装備をそろえるのに初期費用がかかりますが、その後は比較的費用をかけずにできることがメリット。しかし、テントの設営や物の運搬、料理、後片付けなど、全部自分たちでやらなければならないというデメリットもあります。天候の急変や不快な虫などにも対応できるように、ある程度アウトドアに対する知識や経験も必要となります。また、特に女性は、共用トイレやシャワーが苦手で、キャンプを敬遠する人も。
そんなキャンプのあらゆる問題点を解決したのがグランピングです。「大自然の中、贅沢な空間で楽しい時間を過ごす」ということをコンセプトとしており、一泊旅行の支度程度で、気軽に出発できます。自然を感じるキャンプの魅力とホテルのような快適さを両立していることがグランピングの最大の魅力。施設内や周辺の観光スポットで、さまざまなアクティビティが楽しめ、地元の食材を使ったBBQやシェフによる豪華メニューなど「食」もぜいたくに堪能できます。
グランピングには、季節によっていろいろな楽しみ方ができるのも魅力。そのひとつがアクティビティです。夏は、海の近くならマリンスポーツやクルージング、山や森の近くなら川遊びや虫捕りといった具合に、グランピングにはそれぞれの施設のロケーションを活かしたその季節ならではのアクティビティが用意されています。
また、食に力を入れているグランピング施設なら、産地ならではの旬の食材を使ったBBQのほか、冬は薪ストーブやダッチオーブンを使ったほっこりとするような温かい料理を提供しているところも。季節ごとの楽しみがあるのもグランピングならではです。
最近では、日本全国にグランピング施設が増加中。その内容やステイスタイル、魅力などはさまざまです。同じグランピングでも、選んだ施設によって楽しみ方は変わってきますが、一般的にグランピングではどんな楽しみ方ができるのかをここでは紹介していきます。
大型テントやコテージ、キャビン、あるいはツリーハウスやトレーラーなど、グランピング施設にはさまざまなスタイルがあります。スタイルは違っても、どの施設もホテル並みにサービスが行き届いているのがグランピングの良いところ。
アクティビティや夕食の後に部屋に戻れば、お風呂に入ってエアコンの効いた快適な環境でくつろげます。アメニティグッズも揃っていて、アウトドアなのにフカフカのベッドで眠れるのもグランピングならでは。アウトドアで存分に楽しんで体力を消耗してしまっても、夜ぐっすり熟睡できるので、翌日も元気にアクティビティを楽しめます。
グランピングには、その地域の食を味わうという楽しみがあります。グランピングの場合は豪華なグランピングBBQが定番ですが、食材にこだわった豪華な料理を提供してくれるところがほとんど。ブランド肉や新鮮な魚介類、とれたての野菜などを目でも舌でも思う存分堪能できます。
プランによっては、近隣の海や川で釣った魚や、農園で収穫した野菜を調理できることも。また、地元の食材をふんだんに使ったシェフによる本格コース料理を提供するなど、オーベルジュ(フランス発祥の宿泊できる郊外レストラン)のような施設もあります。
現在は日本全国にグランピング施設が増えており、その地域や施設の魅力を生かした個性的なアクティビティを提供する施設もあります。専用農園で季節の野菜を収穫し、調理して食べる「食育」のアクティビティや、洞窟探検や登山、麓のフォレストウォークなど、その地域でなければ体験できないアクティビティも。
また、さまざまな動物とふれあう体験、稲刈りや漁体験といった自然産業体験を提供する施設もあります。風光明媚な絶景スポットや歴史遺産、サファリパークや動植物園など、周辺に観光施設が充実している施設では、1泊では遊びきれないかもしれません。
現在のグランピングブームを牽引するのは若い女性たち。キャンプに不可欠な力仕事がなく、施設が衛生的なことが支持を集める理由でもあります。しかし、なんといっても彼女たちがグランピングを愛する大きな理由は「かわいい」こと、そして「おしゃれ」であること。
グランピングのステイスタイルは、ドーム型テントやコテージ、トレーラーとさまざまですが、どれも写真に撮って自慢したくなるような素敵なもの。内装も北欧調やアメリカンなど、家具や雑貨小物、照明などすべてがコーディネートされていてどこを切り取ってもSNS映えしそうなシーンにあふれています。本格的なBBQの調理器具や豪華食材が並ぶ食卓も、自分たちでテーブルコーディネートしてこぞってSNSにアップしたくなるような豪華さです。
キャンプの醍醐味は非日常の体験ですが、グランピングの醍醐味は、自然の中にいながらにして「かわいい」そして「おしゃれ」な世界を体験できることかもしれません。
「藤乃煌 富士御殿場」は、富士山を望む最高のロケーションにある施設。6つのタイプの独立型キャビンは、どれもプライベート感を重視し、自然との一体感を味わえるようになっています。専属のプロガイドが案内する富士山麓フォレストウォーク、洞窟・樹海探検、宝永河口トレッキング、登山や沢登り、熱気球フライト体験など富士山を遊び場とした「フジヤマアクティビティ」が体験できることが特徴です。芦ノ湖では、カヤックやSUP、水上スキーやウェイクボードなどが楽しめ、周辺には御殿場プレミアムアウトレット、富士サファリパークなどの人気スポットがあります。
食事は、ホテル出身のシェフによるグランピングスタイル。スキレットやダッチオーブンの美味しい料理を、洗練されたコーススタイルでキャビンのアウトドアデッキでいただきます。
「グランドーム伊勢賢島」は、リゾート地として名高い伊勢賢島に位置するグランピング施設。広大な敷地の中には、5種類のドームテントと2種類のキャンプスタイルテントがあります。敷地内の「カクーンの森」ではハンモックによるリラクゼーションを体感でき、釣りやシーカヤック、SUP、ウォーターボールなど地元企業と連携した多彩なマリンアクティビティも楽しめます。
食事は、全国的に名高いブランド牛・松坂牛や自然豊かな伊勢志摩・賢島で採れた新鮮な魚介類などの食材を使った豪華なグランピングメニューが堪能できます。2020年春から登場した「ハーゲンダッツ食べ放題!」や「キッチンカー飲料無料」などのインクルーシブサービスや不定期で行われるキャンプファイヤーエリアでのアコースティックライブなども人気です。
眼前には富士山、その向こうには雄大な南アルプスを望む「Mt.shakushi Gateway Camp (杓子山ゲートウェイキャンプ)」。豊かな自然に包まれた里山エリアの小さな山の尾根に位置します。木々にかこまれたドームテントでは、小鳥のさえずりや虫の音を耳にしながら、自然を肌で感じることができます。
ドームテント宿泊のみ利用できる天然鉱泉の貸し切り露天風呂からは、四季折々の絶景、夜は富士吉田の夜景が楽しめます。杓子山へのトレッキングや、忍野八海などアクティビティも充実。バーベキュースペースでいただく夕食は、薪火によるBBQがロマンチックでアウトドア感たっぷりです。
2018年6月に富士の麓にオープンした「富士山リゾートログハウス ふようの宿」。
富士山を望む絶好のロケーションに建つ、全15棟が1棟離れのプライベートログハウスは、やさしい木のぬくもりを感じられる国産杉をふんだんに使用しています。
また、全客棟に完備の樽風呂は、富士山育ちの富士ひのきを使用しています。和のプライベート空間で憩いのひと時を過ごすことができます。
2019年12月に河口湖北岸エリアにオープンした「ドットグランピング富士山」。
富士山を望む絶好のロケーションに、パークキャビン3棟、テント3棟を配置しています。パークキャビンには専用のシャワールーム・トイレ・テラス・アウトドアプロジェクターを設置、テントには専用のデッキスペースを設置しています。全棟のデッキスペースに設置のバーベキューグリルで、夕食はBBQをお楽しみいただけます
共有スペースには、バレルサウナや見晴らしの良い展望デッキがございます。雄大な富士山を眺めながらゆったりとお過ごしください。
グランピングは、面倒な準備や後片付け、力仕事、衛生問題など、キャンプのあらゆる問題点を解決してくれることから、女性たちを中心に人気を集めています。また、今後は、新型コロナウイルス収束後のニューノーマルな生活様式に適したリゾートとしても定着していくことが期待されています。そんなグランピングの魅力と楽しみ方について、以下にまとめました。
・グランピングは、「優雅なキャンプ」を意味する通り、キャンプとちがって、面倒な準備や後片付けは一切不要。現地到着後は、自然体験を思い切り楽しみ、ホテルのような快適な空間でゆっくりと休むことができる。
・バストイレはもちろん、エアコンも完備した施設なので、不快な虫や天候の急変といった心配がなく子ども連れでも安心。
・施設内や周辺で、さまざまなアクティビティが楽しめ、地元の食材を使ったBBQやシェフによる豪華メニューなど「食」もぜいたくに堪能できる。
・施設によってステイスタイル、体験できるアクティビティ、食事メニューなどはさまざま。また、同じグランピング施設でも、季節によって異なるアクティビティや食が満喫できる。
・アウトドアなのに「かわいくておしゃれ」でSNS映えするシーンが多いことから、若い女性たちに圧倒的人気を博している。
・ステイスタイルや季節ごとに味わえる料理、体験できるアクティビティなど、自分が楽しみたいと思うものに合わせてグランピング施設を選ぶのもおすすめ。
※本コラムは、2020年5月27日現在の情報に基づいて作成されたものです。各施設の最新情報は、公式サイトをご確認ください。
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