毎年、年末年始には必ず海外旅行へ出かけていましたが、今年はコロナ禍により中止に。会社員の夫と自営業の私とでは、なかなか休みが合わないため、しばらく長期旅行はかないそうにありません。「それなら、1泊2日かつ近距離でリフレッシュしよう!」と思い立った私たちにぴったりだったのが、グランピング。
今回、自宅から車ですぐの場所にある「グランドーム神戸天空」で、夫婦でグランピングを体験してきました。お手軽なのに快適な環境でアウトドアとワーケーションを楽しみ、充実した時間を過ごしてきました。
目次
神戸市内にある自宅からグランドーム神戸天空へは車で向かいました。新神戸トンネル箕谷出口から約10分で到着。神戸三宮あたりからだと車でわずか20分ほどの、とてもアクセスのよい場所にあります。車を進めると、市街地からほんの少し離れただけなのに雰囲気ががらりと変化。都会の喧騒を離れ、豊かな自然が広がる静かで落ち着いたエリアに入りました。
「天空」の名の通り、グランドーム神戸天空はかなりの高台にありました。見上げると山の頂上にあるようにも見えます。日帰り入浴もできる温浴施設「銀河の湯」と野球用のグランド、テニスコートなどが併設された「みのたにグリーンスポーツホテル」の一角にありました。
※2021年6月現在、ホテルは営業自粛中で、宿泊に関してはグランピングエリアのみ営業していました。
グランピングエリアに入るためには、ホテルフロントでのチェックインが必要です。グランピングエリアには宿泊者しか入れないようになっているので、安心だなと思いました。手続き後、体験できるアクティビティや温泉の利用方法、利用できる設備や共用スペースについての説明がありました。アクティビティあり、温泉ありとお楽しみが色々あって、説明を聞いているだけで期待が高まります。スタッフの方の接客応対は、丁寧かつフレンドリー。とても好感が持てました。
また、女性限定サービスということで、タイのラグジュアリースキンケアブランド「PANPURI(パンピューリ)」のシャンプー、コンディショナー、ボディーウォッシュ、ボディーローションの4点セットのプレゼントも!受け取ると同時に、ジャスミンのよい香りがふわっと広がり、なんだかとても気分が上がりました。気持ちまでリラックスさせてくれるくせになりそうないい香りです。
グランピングエリアに一歩足を踏み入れると、日帰り入浴客でにぎわうフロントやロビー周りの雰囲気と打って変わり、静かで開放的な空間が広がっています。グランピングエリアの中央広場には、キャンプファイヤースペースも。このエリアには宿泊客のみ立ち入り可能なため、出会う人も少なくどんどんプライベート感が増していきます!
広大な敷地にはドームテントが点在。夜景や市街地の眺望が楽しめるエリアと、自然たっぷりのマウンテンビュー(山側の眺望)が楽しめるエリアに分かれていました。ちなみに、私たちはアウトドア感を味わいたかったので、マウンテンビューエリアのテントに宿泊。どのテントも広いスペースで区画分けされているので、滞在中は他のお客さんを意識せずに過ごせるようになっているのもうれしいポイントでした。周りは山々が広がる自然豊かな環境。終始、鳥のさえずりが聞こえます。
私たちは、専用のアウトドアリビングとファイヤーピットが付いた「プレミアガーデン」というお部屋に宿泊。中に入ると想像以上の広さです。ベッドは4つあり、ふたりには十分すぎる広さ。今年3月に新しくできたばかりとのことで、室内は新しくてとてもきれいでした。
この日は梅雨時期にもかかわらず、天気がよく、外は汗ばむほどの陽気。けれども、テントの中はエアコンが効いていているので快適です。部屋には作務衣・タオル・歯ブラシ・ドライヤーが用意されています。手荷物も少なく、身軽で来られるのもグランピングのうれしいところですね。
ドームの透明な部分から、山の眺望が楽しめました。自然たっぷりで人工的なものが目に入りません。快適な環境ながら、アウトドア感を十分満喫できるとてもぜいたくな造りになっています。夫はソファ席が気に入り、早速持ち込んだビールをあけつつ、山の景色を眺めています。
テントの横には、専用のBBQスペースと焚き火ができるファイヤーピットが併設されていました。ワーケーションにぴったりの、寝転がれるくらいの広いベンチもあります。到着後すぐ、私は持ってきた仕事を片付けてしまおうと、さっそくベンチでPCを広げました。鳥のさえずりが響く、静かでプライベートな環境の中、のんびり作業…のつもりが意外と集中できます!思いのほかサクサク仕事が進み、あっという間に本日のタスク完了です。
16時になると、広場のキャンプファイヤーに火が入ります。夕方の時間帯は、焼きマシュマロやポップコーンづくりが楽しめると聞き、夫と二人でチャレンジ。炎が勢いよく上がっているところにポップコーンの入ったポッパーをかざします。振りながら加熱していくと、ポンポンと弾ける音が。次第に香ばしい香りがしてきて、夫婦で大興奮。そしてポップコーンの完成です。少し焦がしてしまったけど、夫と二人で童心にかえって楽しめました。
また、広場には19~21時の間利用できる「温泉足湯-Bar」も。源泉の流れる足湯に浸かりながら、フレーバーウォーターやティーバッグのお茶などの無料ドリンクと有料のアルコールが楽しめるとか。私たちは滞在中利用しなかったので、次の機会に立ち寄りたいと思いました。
夕食は個別のBBQスペースでいただきます。16時過ぎになると、食材がテントまで運ばれてきますが、室内の冷蔵庫に一旦保管しておけば、あとは好きな時間にBBQをスタートしてよいということでした。
私たちは日暮れが近づいてきた18時頃、食材をテーブルに並べBBQコンロに火をつけ調理をスタート。メニューは 黒毛和牛のステーキ、国産牛の燻し焼き、3種の神戸ポークウインナー、瀬戸内海産真鯛のアクアパッツァ、同じく瀬戸内海産イカのバター炒め、タコのアヒージョ、ラタトゥイユなどのスキレット料理、バゲット&ベーグル、焼きリンゴのデザートスキレットと盛りだくさんです。
焼き上がったお肉は口の中でとろけるようにやわらかく、神戸ポークウインナーもかみしめるほどにジューシー。アツアツのラタトゥイユは、軽くトーストしたバゲットに乗せていただきました。お肉だけでなく、瀬戸内海で水揚げされたシーフードを使ったメニューもあって大満足!スキレット料理はカラフルで、見ているだけで気分が上がります。とにかくBBQはボリュームがすごく、ふたりでは多くて全部食べきれませんでした。
コロナ禍で外食もままならなかったので、外でこんなにゆっくりと飲んで食べたのは本当に久しぶりでした。BBQスペースの窓を開け放ち、新鮮な空気が感じられるアウトドア空間でのBBQ。夕食中、ちょうど夕日が山の向こうに沈む様子も見え、ビールを飲みながら鑑賞。開放的なアウトドア空間でのBBQで非日常感と外での食事の楽しさを満喫し、最高な気分に。
部屋にお風呂はありませんが、ここには源泉かけ流しの温泉「銀河の湯」があります!地下1,200mから湧き出る天然温泉で、かけ流し源泉浴、寝湯・気泡湯、大露天風呂、つぼ湯、打たせ湯、サウナとバラエティに富んだお風呂が楽しめます。露天⾵呂からは、⾃然の⼤パノラマを堪能。露天風呂のそばには、寝ながら星空を眺められるデッキチェアもありました。写真撮影できないのが残念!
温泉の泉質は、数が少なく貴重と言われている単純弱放射能泉。万病の湯や痛風の湯とも呼ばれているとか。源泉は37℃と体温に近い温度のため、ひんやりさっぱりした湯あたりです。気持ちがよくて思わず長湯をしてしまいました。
なお、宿泊中は「銀河の湯」を自由に何度でも利用できるので、私たちは翌朝、朝食前にもう一度朝風呂を楽しみました。朝からのんびり温泉に浸かって、日ごろの疲れを癒しました。
夕食中「ファイヤーピットで焚火をしよう!」と、フロントで薪と着火剤をもらってきましたが、風が強くなかなか火が付きませんでした。夕食後にもう一度着火剤を余分にもらって挑戦。やっぱり風で消えてしまうため、一旦あきらめお風呂を済ませることにしました。
入浴後、夫が着火剤を分けてくれたスタッフの方に焚火の火が着かなかったことを伝えたところ、スタッフの方がわざわざ私たちのファイヤーピットまで見に来てくれました。持参したガスバーナーで手慣れた様子で着火。あっという間に炎が上がりました。ようやく楽しみにしていた焚火を楽しむことができ、スタッフの方に感謝です!
夜になり、少し肌寒さを感じるように。スタッフの方によると、冬場の夜は北海道並みの寒さになることもあるとか。夜の冷え込み対策に、一枚余分に羽織れるものを持って行くといくといいかもしれません。この日は6月の梅雨時でしたが、夜はパーカーを羽織っていても、焚火が心地よく感じられるほどでした。
その後、施設の敷地内を散策。別エリアのテントを見ると、プライベートテラスにブランコがありました。高台ならではの、住宅街の美しい夜景を眺めることができるようになっています。私たちのエリアから見える、アウトドア感のあるマウンテンビューとはまた違った趣がありました。
翌朝は、朝風呂を済ませてリフレッシュしたところで朝食。朝食の食材は、ホテルのロビーまで取りに行くシステムです。食材が乗ったトレーを部屋まで持ち帰り、BBQコンロで自由に調理します。
お部屋にホットサンドメーカーが備え付けてあったので、ホットサンドづくりにチャレンジしました。食パンにハム、チーズ、たっぷりのサラダをはさみ、BBQコンロでこんがりきつね色になるまで焼いたら完成!包丁を入れると、中からチーズがとろ~り。文句なしの出来栄えです。
出来立てアツアツのホットサンドとサラダ、ヨーグルトなどをトレーに乗せて、外のベンチまで。完全アウトドア空間で、朝のすがすがしい空気を感じながらおいしい朝食をいただきました。
朝食後、少しのんびりしてからチェックアウトしました。翌日は午後から仕事のため、ゆっくり観光とはいきませんでしたが、帰りに近くの「道の駅淡河」に立ち寄り、新鮮な野菜をたくさん買って帰りました。
グランドーム神戸天空のスタッフの方は、どなたもホスピタリティを感じるすばらしい対応。私たちの滞在中、終始、気遣いをしていただきあたたかい気持ちになりました。また、お部屋や共用スペース、温泉はもちろん、植栽にいたるまで隅々まで手入れが行き届いていて、気持ちよく過ごせました。アウトドア環境ながら、清潔感のある場所で心地よく過ごせるグランピング施設です。
神戸の市街地から車を少し走らせただけなのに、自然豊かでアウトドアも温泉も楽しめるこんないい場所があるなんて!海外旅行が気軽にできなくなった今、近場でのバカンスも悪くありません。仕事に疲れたら、またぜひ息抜きをしに訪れたいと夫婦で話し合っています。
クチコミ・体験記